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2011年1月17日月曜日

競争原理(ウ次元)とスポーツ

コトタマ学でいうウ次元は「欲求」「競争原理」「経済活動」などに代表される。このうち、「競争原理」を理解するするのに一番分かりやすいのは、スポーツだろう。特にトーナメント制に、「競争原理」が見事にあらわれている。

日本人にとって、一番なじみのあるトーナメント制は、夏の甲子園、高校野球だろう。甲子園で開催される高校野球には、毎日新聞主催の春の選抜大会と、朝日新聞主催の夏の選手権大会がある。特に夏の大会は、地方大会から完全なるトーナメント制で、各都道府県の代表を決める。

夏の甲子園が始まる前、8月初め頃の時点では、甲子園出場を果たした各都道府県代表の高校だけが、まだ一度も負けていない。そして、8月第2週頃に、夏の甲子園大会が始まる。そして8月20日頃、優勝校が決まる。その優勝校のみが、県予選から、甲子園の全国大会まで、唯一、一度も負けなかった高校になる。それが、トーナメント制だ。

トーナメント制は、テレビ中継もされ、新聞報道もされ、表にあらわれている「競争原理」だが、おそらくチーム内では、レギュラーを取る、ベンチ入りする、ための凄まじい「競争原理」が働いていることだろう。野球のレギュラーは9人。高校野球の場合、レギュラーが一桁の背番号を付ける。エースは1番、キャッチャーは2番、ファーストは3番、・・・というように、外から見ていてレギューラーと控えの烙印が、背番号にはっきりと押されている。改めて考えてみると、かなり過酷な環境だ。

プロの世界でも、日本のプロ野球は70人しか支配化選手登録ができないので、華やかなドラフト指名選手が入団すれば、陰ではそれと同じ数の選手がクビになっている。マスコミが報道するのは華やかな一面だけなので、ほとんどスポットライトを浴びる事はない。ここに、イス取りゲームならぬ、凄まじい「競争原理」が働いている。

「競争原理」のメリットは、お互いが負けないように競い合うので、技術のレベルが上がる。また、トーナメント制は、一度負けたら終わりというバクチ性が、非常にゲームに緊迫感を与える。特に、ベスト8が出揃った準々決勝以降は、お互いにレベルが拮抗してきて、試合が非常におもしろくなる。サッカーのワールドカップや、チャンピオンズリーグも、同じような仕組みだ。

私は密かに、カバラというのは秘儀でもなんでもなくて、トーナメント形式の「競争原理」を指すのではないか、そして、その象徴がピラミッドではないか、とずっと思っている。ヤツらは、一番秘密にしておきたいことは、一番目立つところに置いておくことが好きだからね。

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